家族や友人、同僚、そして目の前の方が突然意識消失、心肺停止となったら、
皆さんはどうしますか?びっくりするでしょう。どうしたらよいか。何かできることはないか。等々考えることでしょう。頭が真っ白になって患者さんのそばに寄り添うだけで何もできない方もいるかもしれません。後悔先に立たずと言います。心停止を疑う。応援を呼ぶ。AEDを持ってきてもらう。胸骨圧迫を始める。救急車をコールする。このような連携を「救命の連鎖;Chains of survival」と呼んでいます。SOSやまがたコンソーシアムはこれを地域で実践しようという組織です。
近年、IT革命の進歩でGPS(global positioning system)機能などが発達し、誰がどこにいるなど地図上でも検索できるような時代となりました。この機能を搭載したアプリケーション「MySOS」(無料;作者 坂野哲平氏)があります。誰でもダウンロードできます。このアプリに自分は「心肺蘇生」ができるかもしれない、研修を受けたことがあるという方は登録をして頂きます。心肺停止かもしれない患者が発生した時、このアプリの入った携帯電話からSOSを発信できます。すると発信者の近隣(約200m)以内にいる登録者の携帯電話にアラームが鳴り、地図上で患者の位置を知ることができます。同時に、地図上にAEDの配置場所を出すことができます。心肺停止患者のいる場所へAEDをもって、現場へ駆けつけ救助に向かうことができます。
このシステムは救急車を待つよりも早く心肺蘇生を開始でき、救命率も向上することが期待できます。SOSやまがたコンソーシアムはこのシステムを山形県内で構築しようとするものです。講習会やセミナーに参加、またホームページ上のビデオ等を閲覧して頂き、心肺蘇生の知識と技術を習得すると共に、このシステムに登録して頂きたいと考えています。それによって患者さんの救命率は向上します。まさに九死に一生を得るということです。山形県民は人の命を大切にする心を持った安心、安全な地域であることを願うものです。
SOSやまがたコンソーシアムの活動の目的は、救命率の向上と県民のwell beingの推進です。
心肺蘇生の普及啓発を進め急性期医療の進歩発展に寄与すること、人命の尊さを学び命を大切にする教育を推し進めること、IT関連の進歩を生かし、次世代の救急蘇生システムを構築すること、そして、突然の心肺停止を予防し、誰もが心身共に健やかに過ごせるための事業をおこなうこと、これらを実践してまいります。
皆様方におかれましては、ご支援、ご協力のほど、よろしくお願いします。